尿漏れ対策

尿漏れ対策、できてますか?女性の切実な悩みをタイプ別に解説

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尿漏れを加齢や出産のせいにして、「仕方がないもの」と諦めていませんか?

多くの女性が尿漏れで切実に悩みながらも、対処法が分からずにそのままという人も少なくありません。

また、尿漏れにはタイプがあることはご存じでしょうか。

まずは自分の尿漏れタイプを知り、そのタイプに合った対策をすれば、悩みの種が吹き飛ぶかもしれませんよ。

今回は尿漏れのタイプにはどんなものがあるのか、そしてタイプ別の対策をまとめました。

 

女性が悩む尿漏れ……対策の前にタイプを知ろう

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尿漏れにはさまざまなタイプがありますが、女性に多いタイプが、

  • 腹圧性尿失禁
  • 切迫性尿失禁

の2つです。

尿漏れのことを医学用語では「尿失禁」というので、その言葉にドキッとしてしまう方もいるかもしれませんね。

まずは自分の尿漏れがどのタイプであるのか、そしてそれぞれの原因を知っておきましょう。

腹圧性尿失禁の原因

腹圧性尿失禁とは、お腹に力が加わることで起きてしまう尿漏れのことです。

  • 咳やくしゃみをした瞬間
  • 笑った瞬間
  • しゃがんだ瞬間
  • 重たいものを持ち上げた瞬間
  • スポーツ中
  • 階段や坂道を歩いている時

このような日常生活の中で、お腹に力が入る瞬間に尿漏れをすることがあります。

全て当たり前にするような行動ですが、そのたびに尿漏れを心配していると楽しめるものも楽しめませんよね。

腹圧性尿失禁は、”骨盤底筋”が弱っていることが大きな原因です。

主には出産で骨盤底筋が傷ついたり、加齢とともに筋力が落ちたりすることで、骨盤底筋は弱まります。

他にも、排泄時にいきみすぎることや、肥満気味であることなども、骨盤底筋の弱りに関係すると言われています。

出産を経験した女性が尿漏れで悩みやすいというイメージもありますが、出産をしていない女性でも、尿漏れに悩むことはあるようです。

切迫性尿失禁の原因

切迫性尿失禁とは、我慢できないほどの尿意が突然押し寄せ、尿漏れしてしまうケースを指します。

  • 尿意が急にきてしまい我慢ができない
  • トイレまで我慢ができずに漏らしてしまう
  • 夜中もトイレに起きることが頻繁にある

など、急な強い尿意により、意図せずに出てしまうという深刻な尿漏れです。

切迫性尿失禁は主に2つの原因があります。

  • 骨盤底筋が弱っている
  • 脳と膀胱を結んでいる神経がトラブルを起こしている

骨盤底筋については腹圧性尿失禁と同じで、出産や加齢などが要因と考えられています。

しかし、神経のトラブルについては、膀胱炎や膀胱閉塞、脳の障害や脊髄の障害の後遺症など他の病気が要因となるものも。

脳と膀胱を結ぶ神経にトラブルが起きると司令塔である脳との連動ができなくなってしまうので、膀胱を締めて尿を溜めておく工程が十分にできません。

このために、尿が少ししか溜まっていなくても尿意が起こってしまうのです。

その他の尿漏れとその原因

その他の尿漏れタイプには次のようなものがあります。

混合性尿失禁

先ほどご紹介した腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁の2つの尿漏れタイプ、どちらにも当てはまるという方もいたはずです。

この場合の尿漏れは、混合性尿失禁と呼ばれています。

機能性尿失禁

排尿機能は正常であるものの、歩行が困難などといった身体的や認知症が原因になって、尿漏れを起こしてしまう場合は、機能性尿失禁といいます。

溢流性(いつりゅうせい)尿失禁

溢流性尿失禁は女性よりも男性の方が多いようですが、がんなどの手術後に排尿障害を起こすことで、自分では尿を出したけれど出せず、少しずつ漏れてしまう尿漏れのことを指します。

 

女性に多い尿漏れタイプ別の対策

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女性に多い尿漏れのタイプである、腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁。

この2つはそれぞれタイプに合った対策をとることで、尿漏れの症状の改善が期待できます。

タイプ別に対策をみていきましょう。

腹圧性尿失禁の対策

腹圧性尿失禁の場合は、主に骨盤底筋が弱まっていることに原因があるため、骨盤底筋の筋力アップトレーニングを隙間時間で始めましょう。

骨盤底筋トレーニング

  1. 仰向けに寝て両ひざを軽く曲げてリラックスする
  2. おしりの内側から股周辺をキューと引き締めるように5秒間力を入れる
  3. 締めると緩めるを1分程度繰り返す

寝そべってできるので、普段運動をしない女性でも取り入れやすいトレーニングです。

「これだけでいいの?」と思うかもしれませんが、骨盤底筋は地道な動作で少しずつ鍛えられます。

寝る前や朝起きた時など、日常生活の習慣にして日々尿漏れ対策をしていきましょう。

切迫性尿失禁の対策

切迫性尿失禁の場合は、薬物治療と膀胱トレーニングの2つが主な対策です。

薬物治療では病院で膀胱が勝手に収縮するのを抑える薬を処方してもらい、服用します。

よく医師と相談しながら、進めていきましょう。

膀胱のトレーニングは、自分で少しずつ尿意を我慢できるようにするトレーニングです。

強い尿意が押しよせてきて尿漏れしてしまうとそれがトラウマになって、すぐにトイレに行こうとしてしまっていませんか。

それを数分だけでも良いので意識的にトイレを我慢してみるという膀胱トレーニングを少しずつ取り入れると、改善に繋がることがあります。

その他、腹圧性尿失禁のところでも紹介した骨盤底筋トレーニングも併せて行うといいでしょう。

 

女性の尿漏れ対策は生活習慣を見直すことから

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女性の尿漏れ対策には、タイプ別のそれぞれの対策の他にも、日々の生活を見直すことが大切です。

特に切迫性尿失禁の場合、水分を摂りすぎていると悪化させてしまうことがあります。

水分補給は大切ですが、摂りすぎていないか今一度チェックしてみましょう。

また、体を冷やさないように気を付けることも大切です。

冷え性で悩む女性も多いですが、お腹や骨盤などの下半身は温かくして、できるだけ普段から体を動かす意識をするようにしましょう。

尿漏れはなかなか人には相談できない悩みだからこそ諦めてしまったり、我慢してしまったりする女性も多いです。

しかし、今回ご紹介したように、自分の尿漏れのタイプを知り、それに合った対策を重ねることで改善することもあります。

少しずつ改善されていけば、日常生活がもっと楽しくなるはず。

尿漏れを気にせずに過ごせるように、できることから始めてみませんか。