女性の尿漏れのよくある悩み

尿漏れしそうで運動に集中できない……そんなときは骨盤底筋トレーニングを!

urine_incontinence_sports

階段をかけ下りたとき、ジャンプしたとき、急に走り出したとき、尿漏れしそうになったり、ちょこっと漏れてしまったりしたことはありませんか?

実は、運動中の尿漏れについては、年齢に関係なく悩みうるもの。

ただ、デリケートな悩みなので人に相談しづらいのも実情です。

今回は、そんな人に相談しづらい「運動中の尿漏れ」について原因と対策をご紹介していきます。

漏れる段階まではいかなくても、漏れてしまいそうな感覚があるだけで、思うように運動できずけっこうなストレスですよね。

ですので、今回は「運動中に尿漏れが気になるのは自分だけかも……」と気になっている人の一助になればと思います。

 

運動中の尿漏れが気になって集中できない?その原因は骨盤底筋にあり

運動中の尿漏れのほとんどは腹圧がかかったとき(お腹に力がはいったとき)に起きると考えられます。

本来であれば、腹圧がかかっても尿意を我慢できるものですが、骨盤底筋が弱まっているとこらえきれないのです。

運動中の尿漏れの原因は、そのほとんどが「骨盤底筋の弱まり」にあるといえます。

骨盤底筋

骨盤底筋は、その名の通り、骨盤の底にある筋肉たちのこと。

骨盤底筋群は、9つの筋肉やじん帯・筋膜が3層になっていて、ハンモックのように子宮・内臓を支えています。

なかなか自分で意識するのはむずかしいですが、たとえば、尿意や便意・おならをがまんするときに下腹部に力を入れたときにつかうのが骨盤底筋です。

この骨盤底筋、女性は男性に比べて弱くなりやすいといわれています。

大きな理由は、

  • 妊娠・出産
  • 加齢
  • 骨格のちがい

によるもの。

中でも妊娠・出産を経験した女性の多くが、骨盤底筋の弱まりとそれに伴う尿漏れに悩みます。

腹圧性尿失禁

「腹圧性尿失禁」は、骨盤底筋の弱まりと腹圧によって生じる尿漏れのこと。

排尿をコントロールする骨盤底筋が弱まっているところに、腹圧(お腹に力が入ること)が加わることで尿が漏れてしまうのが「腹圧性尿失禁」です。

産後の女性は、この腹圧性尿失禁になることが少なくありません。

腹圧性尿失禁は、骨盤底筋を鍛えることで改善が見込めます。

 

尿漏れを気にせず運動したい!骨盤底筋を鍛えて快適な毎日を

骨盤底筋は、トレーニングで鍛えることができます。

こちらの記事でも骨盤底筋トレーニングをご紹介しています。

pelvic_muscle_training_1
産後の尿漏れ改善には骨盤底筋トレーニング!効果的な鍛え方産後や出産経験のある女性の多くが尿漏れに悩むといわれています。この尿漏れは”骨盤底筋”が弱り、ゆるんでくることが原因となって起こります。骨盤底筋は、腸を正常な位置に保ったり、子宮や膀胱を支えたりしています。この骨盤底筋はトレーニングで鍛えることができます。今回は効果的に尿漏れを改善したい方に、骨盤底筋トレーニングの方法をご紹介します。...

 

座って行う骨盤底筋トレーニング

pelvic_floor_muscle_training_1
  1. 壁に寄りかかって座る
  2. ヒザを立て肩幅に開く
  3. おへその下に手を当てお腹が脱力していることを確認する
  4. 肛門・膣・尿道をじわじわと締めていく
  5. 息をゆっくり吐きながら陰部全体を引き上げるように力を入れる
  6. 脱力しながらゆっくり息を吸う
  7. 初めての場合はこれを2~3回繰り返す

ポイントは、下腹部・お尻など骨盤底筋以外の部分は脱力したまま行うこと。

深くゆっくりとした呼吸と連動して行うと、より効果的です。

慣れてきたら、1回あたりの時間を長くして、回数も増やしてみましょう。

イスに座って行う場合も同様です。

立って行う骨盤底筋トレーニング

pelvic_floor_muscle_training_3
  1. 壁やイスの背もたれにつかまって
  2. ヒザを肩幅に開く
  3. お腹・お尻が脱力していることを確認する
  4. 肛門・膣・尿道をじわじわと締めていく
  5. 息をゆっくり吐きながら陰部全体を引き上げるように力を入れる
  6. 脱力しながらゆっくり息を吸う
  7. 初めての場合はこれを2~3回繰り返す

こちらもポイントは、下腹部・お尻など骨盤底筋以外の部分は脱力したまま行うことです。

深くゆっくりとした呼吸といっしょに行ってみましょう。

慣れてきたら、1回あたりの時間を長くして、回数も増やしてみましょう。

 

運動中の尿漏れ防止のために気を付けたいこと

運動前のカフェインを避ける

運動前にコーヒーなどを飲むと、その利尿作用からトイレが近くなる可能性が高まります。

カフェインを含む飲み物は運動前は控えましょう。

減量

脂肪量が多いと、それだけで膀胱が圧迫されやすくなります。

運動中は身体を支えるためにお腹に力も入りますし、脂肪量は少ない方が尿漏れのリスクを回避できます。

ストレスや疲れの軽減

過度なストレスがかかると、神経の伝達がにぶくなることがあります。

そのため、ストレスや疲れが原因で骨盤底筋のコントロールがうまくいかなくなることがあります。

ストレスや疲れがたまっていると感じたら、運動のまえに休息をとってみてください。

 

さいごに

運動中に尿漏れが気になると、集中もできませんし、思い切り楽しむこともできませんよね。

運動中に尿漏れのほとんどの原因である骨盤底筋の弱まりは、骨盤底筋トレーニングによって改善が見込めます。

いろんな態勢でできるトレーニングですので、環境ややりやすさによって使い分けてみてください。

骨盤底筋トレーニングで、運動中の尿漏れの悩み知らずの身体を目指しましょう。

 

▼こちらの記事もおすすめなのであわせて読んでみてください。

frequent_urination_1
トイレが近い……それ、頻尿のサインかも?10代からでも悩みうる頻尿のハナシ私たちは1年間で平均2,500回トイレに行くと言われています。1日に換算すると約8回です。トイレが近いと、もっと長い時間をトイレで過ごしているといえそうです。一日8回以上トイレに行っている場合は、頻尿のサインかもしれません。寝る前にトイレに行っても、夜中に1回以上トイレへ行っている場合、「夜間頻尿」である可能性も。...