「さっき行ったばかりなのに、またトイレに行きたい!」
トイレが近くて、外出先でもトイレがあるかどうかが気になってソワソワしてしまうということはありませんか?
もしかすると、それ、頻尿のサインかもしれません。
もしも頻尿である場合、その原因は何なのでしょうか。
今回はトイレが近い原因とともに、その対策をまとめました。
「トイレが近い」ってどれくらいから?一日にトイレに行く回数の目安は8回まで

私たちは1年間で平均2,500回トイレに行くと言われています。
1日に換算すると約8回です。
「そんなにトイレに行っているの?!」と驚かれるかもしれませんが、トイレが近い人は、もっと長い時間をトイレで過ごしているかもしれませんね。
一日に8回以上トイレに行くのは頻尿のサインかも
普段一日のうちに何回トイレに行っているでしょうか。
トイレに行く回数をカウントしてみましょう。
もし、一日8回以上トイレに行っている場合は、頻尿のサインかもしれません。
睡眠を害するトイレの近さ……夜に尿意で起きる症状は「夜間頻尿」
寝る前にトイレに行ったにも関わらず、夜中に1回以上トイレへ行っている場合、「夜間頻尿」である可能性が高いでしょう。
夜間頻尿は寝不足にもつながりますし、夜中トイレに立つと暗いので転倒などによるケガも心配ですね。
トイレが近くなる原因は?

トイレが近い原因として考えられるのは、大きく分けると以下の5つです。
トイレが近くなる原因①過活動膀胱
過活動膀胱とは、尿が十分に溜まっていないにも関わらず、膀胱が活発になってしまう病気です。
また、急に抑えきれないほどの尿意に襲われ、切迫性尿失禁の原因になることもあります。
可活動膀胱の要因には、神経因性のものと非神経因性のものがあると言われています。
神経因性膀胱
神経因性膀胱とは、脳と膀胱をつなぐ神経回路のどこかに、障害が起きていることによって起こる、伝達トラブルのようなものです。
尿がまだ溜まっていないのに、脳は出すように指示をしてしまい、うまく連携ができていない状態。
脳卒中やアルツハイマー病など脳血管や脳に関する障害や病気、脊髄損傷などの脊髄障害の後遺症などが要因となり、症状が出る方が多いようです。
非神経因性過活動膀胱
非神経因性膀胱とは、神経トラブル以外の要因で過活動膀胱になっている場合のことを言います。
加齢とともにトイレが近くなってきたという方は、こちらが原因であることが多いかもしれません。
その中でも女性に多い要因が、骨盤底筋の弱りです。
妊娠や出産、または加齢やストレスによって、子宮や膀胱、尿道を支えている骨盤底筋が弱くなってしまい、排尿リズムがうまくいかないことがあります。
その他、原因が特定できないものも、非神経因性膀胱に含まれる場合もあるようです。
トイレが近くなる原因②尿路の異常
膀胱の病気や尿路系に炎症が起きているなど、尿路に生じた何らかの異常が原因になることもあります。
残尿感があったり、1回の排尿量が少なくなったりすることで、トイレが自然と近くなるのです。
トイレが近くなる原因③多尿
尿自体の量が増えてしまうことでトイレの回数が増えていることもあるようです。
多尿の場合、1回に出る尿の量が多いのが特徴で、水分摂取量が多い場合や、糖尿病など腎臓の病気が原因であることも考えられます。
トイレが近くなる原因④ストレス
ストレスが原因で、トイレが近くなることもあります。
緊張や不安などが溜まるとトイレに行きたくなるものの、実際には尿が溜まっていないので排尿できないこともしばしば。
また、トイレが近いという悩み自体ががストレスになり、不安に駆られてトイレの回数が増えることもあるようです。
ただ、緊張が原因でトイレが近くなるのは誰にでも起こり得ることなので、特に深刻になる必要はありません。
悩みすぎはよくないのです。
トイレが近くなる原因⑤カフェインやアルコールの摂取
お酒を呑むとトイレが近くなるという経験はありませんか?
アルコールには利尿作用があり、摂取したアルコール量よりも2倍の量が、尿として排出されると言われています。
体から水分がなくなると、脱水症状も心配ですし、血液の流れが悪くなり、手足などの末端が冷えてしまうことも。
体が冷えると、トイレが近い要因にもなるので、気を付けたいところです。
その他、コーヒーやお茶などに含まれるカフェインにも利尿作用があるので、多く摂取するとトイレが近い原因になりえます。
トイレが近くなる原因⑥冷え
寒いときにトイレが近くなる経験をしたことはありませんか?
また、身体が冷えていると、汗の量が減るので体内にのこる水分量が多くなります。
そうして体内の水分量が増えているところに、冷えで膀胱が収縮しやすくなるので、トイレが近くなるのです。
さらに身体が冷えていると、交感神経が優位になり、排尿しようとするはたらきが強くなるので、トイレが近くなるのはなおのことですよね。
トイレの近さが気になるあなたに

トイレが近いことが気になるならば、日常の生活の中で、次の5つのことを実践してみましょう。
できるところから取り組んでいくと、トイレが近い毎日を少し変えられるかもしれません。
トイレの近さ改善①1日の水分の摂取量を見直す
1日にどれくらいの水分を摂っているのか意識して観察してみましょう。
成人ならば1日に約1.2Lの水分を摂取するのが理想とされています。
それ以上飲んでいるようであれば、水分摂取量が多いことがトイレが近い原因になっているかもしれません。
意識的に水を飲む時間と量を決めて過ごしましょう。
トイレの近さ改善②アルコール摂取時は水分補給を忘れずに
アルコールを摂取している時には、合間に水を飲んで水分補給をし、冷えトラブルの原因を作らないように気を付けて下さい。
特に、ビールや焼酎、白ワインなどは体を冷やしやすいので、飲みすぎないようにしましょう。
トイレの近さ改善③カフェインの摂取量を見直す
トイレが近い方は、コーヒーなどカフェインが入っている飲み物を1日にどのくらい飲んでいるかもチェックしてみましょう。
コーラなどの清涼飲料水やエナジードリンクにもカフェインは含まれているので要注意。
喉が渇いた時はなるべく水か、カフェインレスのお茶を飲むように意識してみましょう。
トイレの近さ改善④冷えを改善する
女性はとくに季節関係なく冷えに悩みやすい人が多いのが実情です。
血行がわるくなりやすい冬場はもちろん、夏場は冷房で冷えに苦しむ女性は少なくないはず。
冷えの改善にはいくつか方法がありますが、オススメなのは
- 毎日湯船につかる
- 筋量を増やし代謝を上げる
- 体温をあげるようなバランスの良い食事をとる
この3つ。
特に「湯船につかる」のは忙しい毎日でも、できそうな日だけでもやっておくと冷え改善が見込めます。
トイレの近さ改善⑤減量する
肥満体型の場合、内臓脂肪が膀胱を圧迫し、尿を十分に溜めるスペースがなくなります。
トイレが近い方の中で、体型も気になるという場合は、まずは日々の食事量と水分摂取量を意識してみてください。
トイレの近さ改善⑥膀胱や骨盤底筋のトレーニング
トイレに行きたいと思った時、あえて我慢をして膀胱を訓練することも大切です。
お尻の穴に力を入れ、ぎゅっと5分程度我慢をし、それを我慢できるようになったら次は10分我慢するなど、排尿間隔を伸ばしていきます。
これにより膀胱と骨盤底筋を鍛えていくのです。
骨盤底筋は加齢によっても筋力が低下していくので、定期的にトレーニングをする習慣をつけましょう。
トイレの近さ改善⑦医療機関に相談するのもひとつの手
あまりにもトイレが近い、尿の量が気になる、または排尿時に痛みがあるなど、気になる点があれば医療機関に相談することも大切です。
頻尿の原因の中には、何か病気が潜んでいることもあります。
かかりつけ医や、婦人科、泌尿器科に相談してみて下さいね。
まとめ

トイレが近いことを年齢的なものだと諦めていた方もいるかもしれませんが、できる対策はあります。
自分のトイレが近い原因を知り、原因と向き合ってみましょう。
そして、少しずつ自分のできるところから対策をはじめていきませんか。
なかなか人には言いづらい悩みではありますが、不安な時には専門家の力も借りて正しく改善していくことも考えてみてください。
頻尿に悩まされすぎず、楽しく毎日を過ごせて、また安心してお出かけができるようになるといいですね。